江戸表具 前川 十仁
江戸表具 前川 十仁
歴史・特徴など
表具は仏教伝来と共に経典の表装技術として伝わったと考えられています。以後、床の間の発生や茶道の興隆により需要が増え、江戸時代には上流社会の必需品となっていきました。 その技術は、軸装を主とし、天井・壁・画帖・屏風・襖などの装丁や修復など幅広い技能を要求されます。そしてすべてが依頼主の注文に応じて一点ずつ製作され、伝統的な色目使いを重んじた格調高い取り合わせを基調としています。
表具をする職人さんを表具師といいますが、経師といわれる場合もあります。今日では、表具師と経師は同じ仕事をさしますが、かっては別々の職業でした。経師というのは「三蔵の中の経蔵に通暁した人・経巻の書写を業とした人・経巻の表具をする人・書画の幅または屏風・襖などを表具する職人」という意味があり、仏教のお経を扱う人々の事をいっていました。 表具は平成元年に東京都から「江戸表具」として「伝統工芸品」に指定されました。
歴史・特徴など
前川 十仁 / 作品
名 前:前川 十仁
工芸品:江戸表具
住 所:墨田区千歳3丁目5番11号
略 歴:平成5年生まれ


平成24年 弟子入り
     東京職業訓練校表具科入学
平成29年 技能検定 表装(表具作業)2級合格
令和 3年 技能検定 表装(表具作業)1級合格
令和 4年~現在 東京都美術館にて開催される
        表装・内装作品展出展


☆仕事のこだわり:まず、お客様の身になってどうしたら作品がより立派になり喜んで頂けるのかをかんがえ、御要望がある場合には極力お答えして、イメージに近い作品に仕立てるよう意識しています。


伝えたいこと
■ 少年時代
幼稚園の時から父が納めに行くとき車に乗って番をしていたり、小学校3年生くらいから障子の張替え作業を手伝っていました。
その時は、まだこの仕事に就こうとは思っていませんでした。
■ 職人になるきっかけ
高等学校卒業時はいわゆる就職氷河期真っ只中でした。
その時、祖父から2年間表具師の学校へ行ってみたらと言われました。
卒業したらその後は好きにしていいとの事でした。
卒業後その年の夏に2級の試験を受け合格しそのまま現在に至ります。
■ 職人になってから現在
2年間の表具師の学校はなかなか大変でした、自分の家の仕事なのに全く理解するのが難しく形式や約束事等覚える事が多すぎてなかなか進歩せず申し訳なかったと今もおもっています。
卒業してからもすべての人からも学ぼうと頑張っているつもりでしたが毎日しごかれてしごかれて申し付けられた作業をこなしていくのがやっとでしたが周りの方々がよく指導して下さったので感謝しております。
職人になってから現在
■ 職人哲学
毎日が感動の連続でした。その作業や形式・約束事等理解したり覚えたりした時はたまりませんでした。
そのために出来るだけ広く視野を持てと自分に言い聞かせています。
又、間違ったり仕上がりが良く無い時等は素直になり対処を考えろと心に決めています。
■ 私の目標・夢
1200年の歴史がある作業です。私がああしたいこうしたいと思ってもそれこそ井の中の蛙になってしまいます。
ただ一つ願うのは曾祖父の親方・曾祖父・祖父・父と伝えられあるいは変化し現在に至る表具師としての技を絶やさないようにしたいとおもっています。
私の目標・夢
■ 連絡先
江戸表具 前川 十仁
氏 名:前川 十仁
住 所:墨田区千歳3丁目5番11号
電 話:03-3631-0508
FAX:03-3631-0738
メール:hyougusi@jcom.home.ne.jp